車での冒険

私たちの世界では、Alys(アリス)は初音ミクに似たフランスのバーチャルシンガーである。

しかし、Alysは別の世界にも存在している。そのうちの一つでは、歌手としては同じくAlysという名で知られるAlice Corail(アリス・コライユ)は、暇なときには探偵もしている。ただし、一つだけ問題がある。彼女はとてもドジなのだ!

六度もの苦労の末、ようやく運転免許を取得した彼女は、偶然にも車で轢くぞと脅して犯罪者を逮捕する。警察はその功績を称え、彼女の好きな場所への旅費をすべて負担する旅行をプレゼントする。

彼女は親友のPenny(ペニー)(実は警察官)とプロデューサーのCharles(シャルル)を連れて、スコットランドへ向かうフェリーに乗り込む。だが、彼らは自分たちを追っている二人のエージェント、義足と隻眼がオブスキュア・オーガニゼーションのために活動していることを知らない。

ある嵐の夜、海に落ちたAlysは、長い黒髪の女性Célia Cobalt(セリア・コバルト)に救助され、彼女と友人になる。Céliaは、動植物の保護を専門とする多国籍企業Oxygenで働いている。この会社は、オーガニック・ファストフード・チェーンPositive Burgersの支援を受けて資金を調達している。

CéliaはAlysに、スコットランドのMac Rocosm城でコンサートを開かないかと提案する。そこで彼女は、フランス人料理人のとても気さくな幽霊、Charles-Hubert Delapalissade(シャルル=ユベール・ドゥラパリサード)と出会う。
しかし、そこではAlysのプロデューサーであるCharlesも命を落としかける。真夜中、隻眼が彼の首を絞めようとしたのだ。

城主Fergus MacRocosm(ファーガス・マクロコズム)は、まさにその頃、オブスキュア・オーガニゼーションから脅迫を受けていた。そんな中、翌日スコットランド・ヤードの警部と、かの有名な私立探偵Berlock Tommes(ベルロック・トムズ)が現れたのは、まさに絶好のタイミングだった。Berlock Tommesは、前日に起きた殺人未遂の犯人が隻眼であることを突き止める。そしてこのタイミングを見計らったかのように、義足は仲間を見捨てる。

ありえないほど重大な事件が次々と起こったにもかかわらず、コンサートは開催される。しかし、それはオブスキュア・オーガニゼーションが仕掛けた罠だった。Céliaの正体は、組織最高のエージェント、ワイルドカードだったのである。Alysは無理やり東京へ連れ去られ、組織のために歌うことを強要される。彼女の歌声の波動によって、その身体は少しずつ消えていく。その様子を、巨大組織の首領である指揮者は目の前で見届けていた。

Pennyが動き出し、日本へ向かう。そして、オブスキュア・オーガニゼーションが潜伏する塔を突き止め、Alysを救出する。しかし、組織が敗北したわけではない。組織によって八つの異なる現実で狙われていた歌手の歌声は、そのうち五つの現実で奪われていたのである。

そして、Pennyが「もう二度と旅行には行かない」と心に誓ったそのとき、Alysは彼女に告げる。なんと、二人分の北朝鮮旅行を当てたのだ。